Twitterなどでも、ほとんど触れてこなかった事です。
軽々しく野次馬のようにツイートはできませんでした。
僕個人は被災地に親戚や友人はいませんでした。ですが、被災地には少なからず縁があります。
まず福島県のいわき市。津波被害に加え、原発事故の風評被害で援助物資が届かない状況と聞きます。
僕は今年の1月、お仕事でいわき市を訪れました。東北電力とFMいわきのイベントで、東北出身大阪在住のボーカリストさんに、ピアニストとして呼んでいただいたのです。
見知らぬ土地でしたが、東北電力やFMいわきのスタッフさん、そして地元会場のスタッフさんにもとても親切にしていただきました。そして、地元福島県から大勢のお客様がいらっしゃり、アンケートでは「いいピアノが聴けて良かった」という嬉しい感想もいただきました。
そのスタッフさん達や百数十名のお客様方。1人も命を落としていなければいいのですが…。しかし少なくとも、殆どの方々は何らかの被災をされているでしょう。一刻も早く平穏に戻って欲しいと思います。
もうひとつは、僕の個人的な趣味の「日本列島を無意味に塗りつぶす旅」。何度かブログでも取り上げています。昔の仕事の関係で全国の半分以上の都道府県を訪れたので、「こうなったら日本全国踏破しよう」というコレクター的な意味もあって、何の目的もないまま行ったことの無い土地に青春18きっぷ(全線普通列車)で行くというもの。
その旅で、ちょうど1年前の3月に訪れたのが東北の三陸海岸沿いだったのです。青森の八戸から始まり、宮古、釜石、陸前高田、気仙沼…と海岸線沿いに鈍行列車に揺られ、海沿いの景色を見ながら仙台まで降りていったのです。いくつかの土地では実際に駅前をブラブラ散策したり、宿に泊まったりもしています。
なので、TVに写っている被災地は、大半は見覚えのある場所。1年前に訪れた土地が、あんな状態になっているのがショックでした。電車で同じ車両だった人。コンビニの店員さん。食堂のおばちゃん。街中ですれ違った人たち。その中の大勢が、命を落としているかも。
そんな事があって、親戚縁者はいないとは言え、被災地には少なからず思い入れがあります。自分にできる事は何なのか、落ち着いて考えようと思います。
ちなみに、たまに「自分にできるのは音楽だけだ」のようなツイートを見かけますが、あれには共感できません。音楽家というのは別に特別な職業ではないし、音楽以外にもできることは沢山あると思うので。もちろん、音楽でも役に立てれば言うことはないですが…。
なんか散文になってしまいましたが、今回はこの辺にて。