僕が尊敬する人物と言うと真っ先にあげるのが祖母でした。
地元で初の女性の校長先生(新聞にも載ったそうです)。
元は体育の教師で、専攻はなんとダンス(大正生まれなのに…)。
80歳を超えてからも講演をしたり。
数年以内には政府から叙勲される予定もあり、その際は僕が皇居まで連れて行く約束をしていました。
タンゴとシャンソンが大好きな祖父とダンス専攻の祖母(モダン夫婦!)の間に生まれたのが1人娘の僕の母。
母がピアノの講師をしていて、その母に子供の頃に僕はピアノを習っていました。
現在僕が音楽をしているのは、祖父母の代から受け継いだ血だと思っています。
ちなみに僕の車でかかっていた速いジャズの曲で、祖母が裏箔でリズムを取ってたのにはビビリました。
1人っ子だった母も若くして亡くなり、それ以降は1世代飛び越えて普通の祖母と孫以上の付き合いをしていました。
教育者だった祖母から言われた事は自然と身に付きました。
・目上の人との電話を切るときは先に相手が切ってから。・約束の時間の5分前には必ず着く。・白御飯は残さない。・筋の通らない事はしない。させない。・約束は守る。守れない約束はしない。
…など、今の世の中ではあまり重視されていない事なのかも知れませんが、祖母はポリシーを持っていました。
病院に運ばれ、意識が混濁してほとんどマトモにしゃべれなくなった祖母から最後に言われたのは「ちゃんと御飯食べた?」でした。そして「あと1時間しか持たない」と言われてから24時間生き、その結果祖父と最後の別れも果たしました。
そんな所にも祖母らしさを感じました。
亡くなった命は戻っては来ないけど、音楽や生き方などで確実に祖母は僕の中に生きています。祖母に貰ったものをこれからも大事にして生きて行こうと思います。